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背中を見て育つ。/だるまや西武に [見聞記いろいろ]

建築家、菊竹清訓先生が亡くなられた。
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中学1年生の時、実家からほど近い福井駅前の繁華街に建った「だるまや西武」。
長年親しんだ地元資本の百貨店が西武に買収され、
「ダルマヤセイブ」というヘンテコリンな響きになったことに、
とても違和感を持った記憶があるのだけど、
出来た建物が運んで来た都会の風、というかモダン、モダニズムなありさまは衝撃でした。
だるまや西武は、福井駅前のメーンストリートに面して、比較的シンプルな、
あまり特徴のあるとはいえない外観を見せているのだけれど、
僕の家の方角から見えるだるまや西武は、
たくさんの階段と、黄色や緑にカラフルに塗られた設備機械が整然と積み重なる、
迫力ある外観です。
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百貨店の用途としてはお客さんが入ってくる側とは反対側の、
勝手口というかサービス側というか、建物の背中を実家から見ていたのですが、
正面側よりずっとカッコイイ…と思っていました。
背中のカッコイイ建築…。

そのだるまや西武を設計した建築家が菊竹清則先生だと知るきっかけは、
福井大学に入ってから、
川崎和男先生の講義にて、「読め」と教えられた一冊の本との出会いでした。
それが「代謝建築論」です。
http://www.amazon.co.jp/代謝建築論―か・かた・かたち-菊竹-清訓/dp/4395012086

川崎和男オフィシャルブログ
「資本主義からの逃走/かたち=か・かた・かたちという代謝性」

設計、デザインに取り組むための、「ことば」と「かたち」に対する向き合い方を
学んだ本です。
専門学校で教えるようになった今も、生徒さんに読んでもらいたい本です。
また自分が読み返す本でもあります。

菊竹先生には、自邸であるスカイハウスを始め、実作やプロジェクトを問わず、
すごい建築が山ほどあります。
「INAXリポート/菊竹清則特集」

だけれども、
大学卒業後、菊竹事務所OBである建築家、
富永讓さん率いるフォルムシステム設計研究所にて、
設計者としての修行を積ませていただいたことも考えると、

だるまや西武は、僕に取り菊竹先生の作品の中で特別な建築でもあります。

菊竹清訓先生のご冥福を、心よりお祈り申し上げます。

合掌。













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ハダカは目の前にあるのか/竹橋、国立近代美術館にて [見聞記いろいろ]

先日の日曜日。午前中の授業が終わった、良く晴れた日曜日の午後、
竹橋の国立近代美術館で開かれている2つの展覧会に行ってきました。
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一つはスイスの建築家、ヴァレリオ・オルジャティ展

もう一つは、近代以降の「はだか」を集めた「ぬぐ絵画」展
学生の頃に流行った、
「仮想空間」とか「バーチャルリアリティ」とかいうコトバ。
いろんなキカイが進化して、
見えない、聞こえない、触れない世界を感じ取ったり、
過去や未来の時間軸を超えて、世界を探ったりすることが出来る。
目の前に無いはずの姿を、「何らかの方法で」想像する、
「そこにある」と思いこんで行動すること、考えることが、
随分容易になった気がします。

ヒトのハダカという最もヒトに近くて、かつ、
古今東西ヒトがつくってきた歴史的な道徳観からすると、
最も遠ざけられるヒトの有様(ハダカ)。
作家は、ヒトの有様を描くことを通じて、美しさとは何かを描く。
それを美術館という世界のなかで、「カンショー」する。
ハダカに感じてはいけないというか「行為の無いエロ」というか、
そこのトコロは置いといて、「絵空事」のなかの、あるルールの下に
純粋に?取り出された美、だけを眺め、考え、「頭に描く」。
ハダカの絵は、
ヒトの美しさを考えるための「仮想空間」の最もシンプルな一つでしょうか。

脱ぐ絵画展を見終わったところで、一休み。
夕暮れのオレンジ色のヒカリが射す休憩室。
壁に映る影にドラマを感じる。これも仮想空間。
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オルジャティ展は、
目線の高さに引き上げられた1/33縮尺の白い、ザックリした模型と、
足元に並べられた、その建物を理解する上でのカギとなるような図面、
イメージを誘う図版、
建物の具体的かつ部分的な映像等の展示、
の間を行ったり来たり。
視線、目線、動線を総動員して、
建築家が空間を考える過程(=設計)そのものに、観覧者を引き込むような展示でした。

建物をつくるにあたり、
敷地を見に行ったり、
スケッチや図面を描いたり、
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模型をつくったり、3Dを起こしたり、
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縮尺(1/200とか1/50とか1/10とか場合によっては1/1とか)を換えて考えたり、
はたまた小説家のようにコトバで空間を捉えようとしてみたり、
そして自分の記憶、体験、イメージを堀り起こしてみたり…。
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あたりまえのことだけど建築は、
設計作業を通して建ち現れてきます。
なにもないところからカタチをつくっていく時の、
作法というか、視点の取り方というか、自分なりの仮想空間の持ち方というか、
考えることの多い展覧会でした。
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ノンビリ美術館で過ごしてたら、外はすっかり夕暮れに沈む。
帰り道、表参道に入ったら今年もイルミネーションの輝き。
こちらは仮装空間(失礼!)
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祝福!、そして刺激を/トリニティドライブ & yotuya tenera に [見聞記いろいろ]

まずは、オメデトウゴザイマス!
とまだ正月でもないのにノッケから何かと言いますと、
試乗会や見学会にお伺いし、
このブログ清水建築設計店にてコメントしたプロダクトと建物が2つ、
2011年度のグッドデザイン賞に選ばれていました。

ひとつは、
学校での同僚の先生でもある柴田映司氏がデザインしたハンドサイクル。
「アクロス・ザ・ユニバーサルデザイン/トリニティドライブ試乗」
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学校でお会いした時などに、
設計や製作時のご苦労等を聞いていただけに、ウレシイです。
柴田センセイ、オメデトウゴザイマス。飲ミニ行キマショウ!
2011年度グッドデザイン賞のページ
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写真は去年の秋、初めてトリニティドライブを見た、
西麻布はギャラリー・ル・ベインにて開かれた、DESIGN HEART2011
今年も開催されるそうです。
下の写真、手前の黄色い椅子も柴田氏の作品、「マングローブチェア」
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もうひとつは、
去年の暮れに見学させていただいた、四谷の集合住宅yotuya tenera
「ソトを取り入れるために/yotuya tenera見学→鍋→FNS歌謡祭」
設計されたキーオペレーションを率いる小山光さんに初めてお会いしたのは、
何時のことだろう。まだボクも小山さんも学生の頃でしょうか?
以前努めていた事務所の同僚が小山さんの大学時代の同級生だったり、
何かの集まりで顔をあわせたり、偶然空港でお会いしたり…。
でもいつもさわやか、かつ情熱を感じさせる話し方が気持ちよい方です。
ブログでは、小山さんから丁寧なコメントを頂きありがとうございました。
オメデトウゴザイマス!
2011年度グッドデザイン賞のページ
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タテモノが、周りの状況にポジティブにとけ込もうと、かつ状況を取り入れようと、
スケールやプロポーション、シーンを調整して、
人間が住みたい環境を作り出している。
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お二人共、この場を借りてお祝いの言葉を述べさせていただきました。
重ね重ねおめでとうございます。

そして、オメデトウの分だけ刺激を頂いた気がします。

これからのご活躍をお祈りいたします!






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アクロス・ザ・ユニバーサルデザイン/トリニティドライブ試乗 [見聞記いろいろ]

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チョット曇り空の日曜日、
ハンドサイクル TORINITY DRIVE を試乗する。

久方ぶりに首都高に乗り、気持ちよく新木場まで。
途中気持ちよすぎて道を間違え、
レインボーブリッジを2度ほど渡りましたが、何とか若洲に到着。
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若洲海浜公園にて6月4日、5日の土日に行われたアートイベント、
シーフロントインミュージアム イン サマー2011
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会場に着くと、芝生の上にポツリポツリと点在する、
参加されているデザイナーの方々の作品がお出迎え。
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展示会場やお店の中、あるいは住宅の室内に置かれるはずの、
日常的な家具の役割を超えて、ノンビリ芝生の上に佇む、転がる、
あるいは子供達に遊んでもらったりしている椅子たち。
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芝生の向こうに拡がる東京湾と、大きなソラ。
もう少し天気が良ければナァ。
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海に向かって踊るのは気持ちよさそうだ。
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ハンドサイクル、トリニティドライブをデザインした
テコデザインの柴田映司氏。
僕には学校にて同じ生徒達を教える柴田センセイでもあります。
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テコデザイン
トリニティドライブ
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颯爽とトリニティドライブを操る柴田センセイ。
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またがると目前にはハンドル兼ペダルがある。
フレームの形状、溶接、パーツの選択…etc、
自転車好きの柴田センセイらしいデザインがステキだ。
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ハンドル(ペダル?)を手前に引く様に回すと、
トリニティドライブは予想以上に軽く動き出した。
変速も付いているので、結構な速度も出る。
直進安定性も良い。
コーナーリングは自転車のようでもあり、
バイクのようでもある。
前輪駆動かつ前1輪という今まで乗ったことのない操縦感覚。

その用途から考えれば、クイックあるいはタイトに曲がる
コーナーリング性能は必要ないのかもしれませんが、
そうなるといいナァという可能性を感じさせる乗り物。

いや用途とは別に、この乗り物を面白いと思って、
どうやったら上手く乗りこなせるかトライしている、
いや、トライする気にさせる乗り物であることがステキだ。

下の写真及びブログ冒頭の写真は試作第1号車。
車輪が大きい。最初に乗った2号車に比べると重心の高さを感じる。
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成り立ちが下肢障害の方の為に考えられた自転車であり、
それが故に三輪であり、ハンドサイクルであるのだけれど、
単純にこの自転車を見て、乗って、
「カッコいい」とか「乗りたい」とか感じる自分…。

もう20年以上前になるけれど、大学生の時、
川崎和男先生が、ご自身がデザインされた車椅子canaに乗って、
学校に現れた時、同じように感じたことを思い出した。

車椅子であるとか、
特別な自転車であるとかそういうことを頭で考えてしまう前に、
そのスガタやカタチを一目見て、
「カッコいい」とか「乗ってみたい」とか、
「遊んでみたい」とか「ウィリーしたい」とか、
「峠を攻めてみたい!」…等々と感じること、
感じさせることは、
その乗り物に注がれたデザインの力ゆえ、ではないでしょうか。

他にもチョット変わった自転車がありました。
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下の写真、イギリス製の四輪駆動の自転車にも試乗。
カートのような低い視点が面白い。
これも欲しい一台。
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リヤカーもつけれます。
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コストとか、法規とか交通安全とか、いろいろありますが、
世の中はもう少し、
いろいろなタイプの自転車を選択、流通出来た方が楽しい気がします。

柴田さん、ありがとう。そしてお疲れ様でした。
トリニティ・ドライブのさらなる改良、
そして再度の試乗の機会、楽しみにしてますよ!
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自然の似姿は何か/ある住宅の見学会にて [見聞記いろいろ]

先週末、近所で開催されていた住宅の見学会へ。
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設計監理はアトリエハコさん。
http://www.hako-arch.com/index.html
下の写真は以前お伺いした世田谷区駒沢で設計された住宅の見学会にて。
近所の風景が360°見渡せるかのような水平に連続して行く窓と、
住宅の内部を一体的に感じさせる白い階段室が印象的だった。
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今回見学した住宅、
世田谷区が昭和59年に区民から投票により選定した
「せたがや百景」に選ばれたイチョウ並木の露地に面しています。
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昔、このあたり一体がすっぽり入る位の大きな屋敷があって、
このイチョウ並木はその時の名残だというお話し。
何でもお屋敷の中に建つ母屋から、
離れに行くための道だったと聞いたことがある。どんだけ広いんだ!
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建物は、並木道の入り口に聳える3本のイチョウに、貼り付く様に建つ。
ついでに交差点の鏡や街灯も貼り付く様に建つ。
イチョウと、標識一杯の交差点にどう向き合うか。

オブジェのような白い鉄骨の階段が、
スキップフロアの建物内部を動線的にも視覚的にも繋ぐ。
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ソトのイチョウ達の持つスケール感、木の質感、生き物感と、
ナカの鉄骨階段の人工物感がうまく合わさって、
ソトがナカに引き込まれた空間になっている。
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2階にあるリビングの大きな開口部からは、
交差点の派手な舗装も、鏡も街灯も、電線さえも
イチョウと等しく視界に入ってくる。
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でも何だろう、イヤじゃない。むしろ気持ちよい。
都会の住宅街という「自然」のまっただ中にいる感じ。
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この気持ちよさを生み出すために、
設計者が環境を測量する、観察し分析すること。
開口部の位置や大きさ、階段のディテール、スケール感、
安心な設備…等々への気遣いの大事さをあらためて感じた次第でした。
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アトリエハコさん、お邪魔しました。
ありがとうございます。

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ソトを取れ入れるために/yotuya tenera見学→鍋→FNS歌謡祭 [見聞記いろいろ]

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四谷駅に程近い、

集合住宅の見学会に行ってきました。

設計は小山光さん率いるキーオペレーション。

http://www.keyoperation.com/index.html

 

建物名は「yotuya tenera」

床面積30㎡前後の12の賃貸住戸からなる集合住宅です。

 

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建物というか敷地を取り囲む、住宅やアパートの大きさ、かたち、

その手摺や階段等、住宅の表情、雰囲気を作り出すアイテム、

また家と家、敷地と敷地の間に作り出されるスキマやヌケ…

これらをよく調査することから設計が始まっていることが伝わってきます。

 

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yotuya tenera では 四谷の住宅街とつながってる気持ちよさを感じました。

その「つながり感」が必ずしも広くない住戸面積以上の気持ちよさをもたらしている。

 

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つながり感は家のナカ(室内)とソト(室外)が「呼応」していることで生み出される。

家のなかではなく家の外にスケールや生活感を感じるアイテム、空間がある。

 

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玄関に入った時、窓から見える風景のスケール、

屋根や、隣の家と家のスキマ、ヌケ、

アパートの階段、ベランダ、スキマに置いた植木鉢等、

外にあるスケールが家のウチに入り込んでくる。

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家のウチは、ソトの景色に呼応しているように、凸凹していたり、L型だったり、微妙なニッチがとってある平面。

ラーチ合板の家具や打ち放しの天井、ラフな無垢材のフローリングと、窓から入ってくる隣の建物の

吹付の外壁や板金の屋根に負けない素材感、仕上感の「呼応」がある。

 

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窓から見える隣地の景色のスケールや素材感と、室内のスケールや素材感が「呼応」することで、

室内外に同じスケール感というか空気といいますか、つながり感をつくることができる。

…そんなことを考えながら、楽しく見学させていただきました。

 

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見学会にお邪魔させていただき、ありがとうございました。

 

その後、学校の授業を経てお仕事終了。

近所の友人宅で鍋パーティ。

宮崎より送られてきた地鶏の鍋ウマっ!

 

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何故かFNS歌謡祭の録画をみて盛り上がることに…。

 

少女時代の足振りにて盛り上がる方々。

師走の夜の正しい過ごし方です。

 

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7尺4寸または2250㎜/白井晟一展&吉村順三「軽井沢山荘B」見学記 [見聞記いろいろ]

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先日の日曜日、軽井沢見学ツアー報告記も第3回。
ちょっぴり遅いお昼ご飯でお腹を満たし、
いよいよ建築家吉村順三の「軽井沢の山荘B」の見学へ。

第1回「きたないがきれいにかわるとき」
http://saw.blog.so-net.ne.jp/2010-10-18
第2回「図面を見ると腹が減る」
http://saw.blog.so-net.ne.jp/2010-10-20

通称「軽井沢の別荘B」と呼ばれている別荘は旧軽井沢の脇田美術館にあります。
画家である脇田和氏が、友人の建築家吉村順三氏に依頼し建てられました。
美術館はもともとの別荘の敷地内に建てられたようですが、
今行くと、美術館の敷地内に別荘が建っている様に見えます。
<脇田美術館>
http://www.wakita-museum.com/index_02.html

年に何度かこの別荘の内部が公開されています。それが今回の建築ツアーです。

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外観は発表されている竣工当初の写真と違い、ペンキが塗られています。
それが結構かわいらしい。当初は自然の無垢材の表情のままだったようなので、
もう少し荒々しかったのかもしれません。

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何故「山荘B」なのか。吉村順三氏自身の別荘である「軽井沢の山荘」が、あるからです。有名な別荘。学生の時の図面課題でまずトレースさせられる、別荘建築のお手本のような別荘。
設計をするときのお手本にと、僕も簡単な模型をひとつ、つくってあります。
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「軽井沢の山荘B」もおそらく竣工当初は、写真のような自然との一体感を持っていたのかな。

湿気を避けるべく1階部分がコンクリートで高床的につくられています。
1階部分にボイラー室があり、コンクリート自体を暖めかつ、韓国のオンドルのように2階の床下に暖気を通しています。

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部屋が庭に向かって並べられ、列車がカーブに差し掛かった時のように、
くの字に折れ曲がっています。

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思わず手を振りたくなる。

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カラマツがふんだんに使われた室内。
自然が思い切り入り込んでくる大きな開口部。
ずっと座っていたい暖炉前のイス。
うーん気持ちよすぎる…

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家具やイス、テーブル、キッチン、洗面といった生活する上で大事な部分も
よくデザインされ、それでいて楽しそう!
設計者と画家である施主が、
一緒にデザインをつくっていったことが感じられます。

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ピロティの天井高が気になって、早速実測。約2250㎜。
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午前中みた白井晟一作のいくつかの建物の天井高にも7尺4寸=2220㎜が、
使われていました。
コルビュジェやF.L.ライトといった巨匠と呼ばれる建築家の設計に、
この2200+α位の寸法がよく使われています。

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低いんだけど、手が届くほどでもない。
ちょっとこじんまりした落ち着く高さ。

見て触って、測って撮る。
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百聞は一見に如かず、です。

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図面をみると腹が減る/軽井沢建築ツアー その2 [見聞記いろいろ]

前回記事「きたいないがきれいにかわるとき」よりの続き、
先日の日曜日の建築ツアー報告記、第二回です。
http://saw.blog.so-net.ne.jp/2010-10-18

ゆっくりと群馬県立近代美術館をみた後、開催されている白井晟一展へ。
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http://www.mmag.gsn.ed.jp/exhibition/shirai.htm

学生時代の製図課題や卒業設計、富永讓+フォルムシステム設計研究所時代を通じて、ベニヤの製図板とT定規で図面を書いてきました。
(現在はベクターワークスというCADソフトにて図面を書いています)
手書き図面は、書くのが大変です。A1用紙一枚をビッシリ書き上げるのには相当なエネルギーを必要とします。新人の頃、丸一日図面を書いていると夜になり、あごや歯が相当痛くなってました。
歯を食いしばりすぎたのです。
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図面は描く人間の意志をよく表します。力強い図面。繊細だけど正確な図面。
汚れて真っ黒だけど、何度も書き直した粘り強さが伝わる図面。
自信のなさがあらわれた薄々な図面…。

展示されている図面は、美しく力強い。
図面の描かれている内容がわからなくとも、描画としての美しさもあります。
なおかつ密度の濃い建物の詳細な検討が、図面から伝わってきます。
図面好きにはたまらない展覧会でした。

白井晟一展はこの後、東京は汐留のパナソニックミュージアムに巡回しますが、
図面の密度を受け入れるだけのゆったりした展示空間を持つ群馬県立近代美術館で観る方がよいと思います。

高崎から軽井沢へ移動。
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美味しいけど高いと思ったら東京にも支店のある川上庵でした。
http://www.kawakamian.com/
アントニオバンデラス似の、すごく気の利く店員さんのサービス料かな。

美味しくとも、せいろ一枚では遠路軽井沢まで移動した、腹を満たせるわけでもなく、近くにあった腸詰屋にてホットドッグを。

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高い蕎麦を食べた後だけに、コストパフォーマンスの高さに関心。
スミマセン、お店に並んだ試食までしっかりしてしまいました。
美味しかった。また食べます。

落ち着いたところで、ようやく吉村順三設計の「軽井沢山荘B」の見学へ。

次回に続きます。

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きたないがきれいにかわるとき/群馬県立近代美術館見学記 [見聞記いろいろ]

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空を見上げればとてもキレイなうろこ雲がみえた10月16日は土曜日。
高崎は群馬県立近代美術館で開かれている建築家の白井晟一展、
軽井沢で年に何回か公開されている軽井沢の山荘B(脇田邸)を巡るツアーに行きました。


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信州方面にバイクで行けるシーズンもこれで最後かなぁと、
バンディットで出発。このあいだまで暑い日が続いていたのに、風が冷たい。

東京から2時間ほど高崎に到着。
群馬県立近代美術館は、日本を代表する建築家、磯崎新氏の設計です。

http://www.mmag.gsn.ed.jp/outline/about.htm
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公園の駐車場にバイクを停め、気持ちのよい木立の中を抜けると、
四つん這いの動物みたいに池へ突き出した美術館が、出迎えてくれます。

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美術館の中に入ると、巨大なホールが広がります。
ホールを支える柱や壁のほとんどはベニヤの跡も荒々しいコンクリート打ち放しで仕上げてあります。安藤忠雄氏の打ち放しに代表されるようなツルツルの打ち放しではありません。それが圧倒的にデカイ空間で迫ってきます。

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ホールの一番奥まったところに、このデカイ空間に負けないように上層へ伸びる
大理石が貼られた崖のような壁があります。
大理石は2階の展示室へつながる階段の床や壁にも使われています。

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コンクリートは近代建築を作り上げてきた代表的な素材。もちろん現代建築も。
大理石はパルテノンに代表される古代ギリシアの古典建築につながる素材。
それがガチンコでぶつかり合っています。

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規則的な、人工的な金属パネルのグリッドによる外観を考えてみると、自然の緑や足元の池のゆらぎと対比されています。

木立の中で感じる光と金属パネルの光、
金属パネルの固さと足元の水面の柔らかさ、
外観の金属パネルのピカピカ感と、内部のコンクリートのザラザラ感
コンクリートのザラザラ感と大理石のツルツル感
自然と人工
現代と古代……

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この建物にはいろんな「対」があり、そのことに考えが及んだとき、建築の奥深さを感じる仕掛けが随所に盛り込まれています。

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大きなガラス面から差し込む光、
高い吹抜のハイサイドライトから降り注ぐ光、
大理石に映り込む屋外の自然の表情が、
荒々しく巨大であるはずのコンクリートの空間を
ゆったりした時間の流れを感じる気持ちのよい空間にしています。

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建築はひかりなんだと、あらためて知らされた想いです。

…と、白井 晟一展をみる前から、既におなかいっぱいの日曜日。

次回のブログに続きます。












空間を使い切る(ある住宅の見学会に行く) [見聞記いろいろ]

地鎮祭終了後、ある建築家の設計した住宅の見学会へ。
偶然にも現場の近所でした。
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設計者は、かつて僕が勤めていた設計事務所、
富永讓+フォルムシステム設計研究所時代の後輩で
現在アトリエ・フィッシュ代表 繁昌 朗氏。
昔と変わらぬナイスガイだ。
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見学会の案内状に平面図が載っていたのだが、
平面図だけでは、1階と2階の高さ関係、部屋と部屋のつながり等が
わからない。
いや、わざとわからない様にして見学会に来る人のイメージを
ふくらますのが繁昌氏らしい。

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建物内部を立体的なワンルーム空間として捉えながら、
1階は建物の大体真ん中に階段を置いて、
そのまわりにグルグルと大きさの違う部屋をつくっている。
2階のリビングダイニングをスキップフロアとして分節することで
適度な大きさの場所をいくつかつくっている。
それぞれの場所から見上げたり、見下ろしたりするのが楽しい。
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2階の床がスキップしていることで、
1階の天井も高いところと低いところが出来る。
立体的にも平面的にもスキップしてる感じ。

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部屋の大きさの割に天井がとても高かったり、
スキップフロアだけど天井や壁がひとつながりになってたり。
大きな壁や天井をみる視線の先に、
さらに青い空がみえる開口部がとってあったりと、
内部空間を使い切り、大きく感じさせる家だ。
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繁昌氏らしいさわやかさを感じさせる住宅でした。
見学会に誘っていただき、ありがとうございました。
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